・2003/04/13の反省文(実業団記録会編 by 勝野)

 4月13日(日)伊豆修善寺CSCにある250mバンクでの記録会に行ってきました。今回の参加メンバーは、中島、マル、そして勝野。監督として、まみさん、中島の保護者としてようこちゃんが修善寺まで足を運びました。今回、皆、ばらばらで各自現地集合と言う形となり、僕は朝3時半出発で、霧に包まれた東名高速を、すでに18万キロ以上を走っている親の車で向かいました。

 この日は、自分の予想に反してかなり暑くバンクの最高地点に陣取ったわれらは、おそらく太陽に一番近かったでしょう。帰ったあと顔は真っ赤でした。

 初めての250バンクと言うことで、不安の表情が隠せない僕でした。僕は、スプリント予選の後の個人追抜きの第一組目となった。

はっきり言って、今年に入って、体の調子がよくない。風邪を何回も引き、個人追抜きに参加したことを後悔した。いざスタ-トしてみたら、やはり上手く走れない追い込めない。おそらく2キロ走ったところで失格となった。

そして、ケイリン予選に向かったマルと中島。無事に召集を受けたかと思ったら、中島が帰ってきた。ハンドルが低すぎてUCI規則に反するということ。慌てて高くするがそうするとハンドルがしまらない。審判団と相談するが、皆意見がまとまらない。

そこへラバネロの高村さんが現れ、試行錯誤の結果ウスを交換してなんとか出走に間に合った。なんかいつもハプニングがあるフィトンチッド。無い方が不思議。

今回のことを、僕の意見として考えてみると、UCI規則を知り守るのは、JCFに登録した競技者にとって義務だと思います。しかし、今回、実業団側の対応もよくない。もし、車検を行うのなら、参加者全員にしっかりと行ってほしい。責任の所在も曖昧(日本独特)。今回、ポイントレ-スに参加したマルも言っていたが、一周遅れであしきりが行われたらしい。それでは、ポイントレ-スにならない。おそらく、判定を分かりやすくして早く終わらそうとする、審判団の企みでしょう。

この後最後に、僕と中島は、千トラに参加。練習してないとか言ってる中島は、1分17秒。どこが練習してしてないんだよ。去年より速いじゃん。僕も去年に比べたら速いが1分20秒。まあこれからでしょう。このあと、マル、まみさんは伊豆で合宿?ちょこっとCSCを走りたいとのことで、試合後皆解散。



・2003/04/24〜05/04の反省文(イギリス遠征編 by 勝野)

 今年のGW(4月24日〜5月4日)に、単身2000年10月まで住んでいたイギリスへ自転車留学という名目で行って来ました。以前住んでいた所は、マンチェスタ-とリヴァプ−ルの間にあるウィガン(Wigan)という小さな町。昔炭鉱で栄えた町だが、今は無くなり過去の栄華は無い。典型的な労働者階級の町。以前お世話になっていたノエル(Noel)の店の二階にあるアパ−トを借りて今回の拠点とした。

 マンチェスタ-郊外にある、Manchester Velodrome(National Cycling Centre)のヘッドコ-チを努めるアンドレア(Andrea)と帰国後約2年間、交渉を取り続け、今回の計画を実行することになりました。

毎年9月くらいにマスタ-ズの世界選手権がここマンチェスタ-ヴェロドロ-ムで行われ、僕は2000年9月にそのマスタ-ズを観戦に行きました。その時に、ここの設備の充実度に感動しいつかここで走りたいとずっと計画を練っていました。ここのバンクは室内250m板張り。日本にはどこにも無いおそらく世界最高のバンクでしょう。走ってみると速い。日本の競輪場とは比べ物にならない。

 さて、24日の木曜日に到着し、よく金曜日にヘッドコ-チのアンドレアに挨拶に行った。ちょうど昼の2時からイギリスのジュニア選手権が行われていた。
アンドレアといっしょにに会場にいるコ-チや選手関係者などに僕のことを紹介していった。そこで紹介を受けた選手たちは、なんか皆チャンピオンの肩書きを持った人が多くこんなところに来てよかったのかとちょっとあせった。

個人追抜きのジュニアチャンピオンを紹介されたが、彼の記録は4分28秒。日本の団体追抜きよりも速い。こないだの記録会で勝った愛三の坂口などは足元に及ばない。
言うまでも無く、こちらの選手養成システムは日本とは比べ物にならないほど進んでおり、小学生のときから、専門的なトレ-ニングを低価格で受けられる。日本は、競輪しかない国だなとつくづく痛感。小学生の女の子もたくさんピストで走ってます。その辺の日本人の素人よりも速い。あるコ-チの娘は小学生でハロン15秒。しかも、ここのイギリス人の女性選手は皆綺麗でかわいい。日本とは比べ物にならない。

 ここマンチェスタ-ヴェロドロ-ムでは、子供から大人まで, 初心者からプロまで誰でも気軽に走ることができる。一回7ポンド20、日本円で言うとだいたい1200円前後。
 当初の予定では、26日土曜日ロンドンで行われるレ-スに参加予定だったが、雨が降り僕の体調もまだよくないことから、キャンセルとなり、夜7時からの2時間の練習に参加することになった。
最初、バンクを周回練習しその後スプリント練習、スタンディングスタ−ト練習、ハロンなどの練習を行った。250mバンクなどの小さいトラックではハンドルを高くするということは教わっていたが、今までのポジションでも高いと思っていたが、それでも、コ-ナ-でぶれる、押さえが利かない。そこで思い切り倍以上あげてみた。そうしたらなんとも快適に曲がれるではないですか。世界で日本人が勝てない利用のひとつはそこかな。

 日曜日は、初心者の練習に加わった。本当の基礎の基礎からの練習だった。かなり退屈だったがいい経験となった。

 さて、28日月曜日待ちに待ったレ-スの日。レ-スは夜に7時から9時半まで開催される。毎週月曜日に行われるシリ−ズ戦でこの日が最終戦。僕は、中級クラスのエントリ-となった。
 今回UCIライセンスで参加した。アンドレアが僕のライセンスにカテゴリ-がエリ−トと記載されているが、エリ-トじゃない、エリ-トはプロを意味すると言った。確かにそうだけど、それはあくまで年齢の問題と説明したが、試合前にも言われたので、しょうがないので、レ-スでの走りで見返すかと、自分に気合を入れた。

2時間の間に、スクラッチ(12周)、3千m速度、エリミナ−ション(12周)、そして30周のポイントレ-スを行った。これはかなりハ−ド。日本のレ-スもこうして、選手を休めないようにすれば選手は強くなる。日本は間を空けすぎ。

最初のスクラッチで、気合入って、集団のペ-スも遅いことから、最後二周でおもいっきりアタック!ゴ-ル前20mくらいで、4人に抜かれたが、一人抜き返しそのままゴ-ルだったかな。ゴ-ル後、アンドレアに、よくやったと褒められる。負けたけど、ちょっと満足。足は痙攣状態。
速度、エリミネ-ションは、体の回復が間に合わず良くなかった。最後のポイントの頃は、体が少し回復し、気合も新たにスタ-ト最初のポイントをあっさりアタックで獲得、途中だれてきたが何とか先頭グル-プに、最後2周で胃の中からいやなものがこみ上げてきた。そう、吐いてしまった。レ-スでも練習でも、吐くまで走ったことは記憶が無い。足の上にこぼしたのでバンクには影響なかったでしょう。しかも、透明な液体だったので。

かなりいい練習になりました。その後、水曜日に夜8時から、スプリント練習2時間、土曜日に昼の1時から、総合的練習、スクラッチ、ポイントレ-スなどのレ-ス形式の練習でした。
土曜日の練習後、アンドレアの自宅にお邪魔し、夕食を彼女のチ-ムのメンバ-と共にした。お気づきかと思いますが、ここでは、夜でもバンクを走れる。ということは、仕事帰りに練習レ-スができると言うこと。羨ましい限りです。

ここイギリスでは、日本では考えられないレ-スが行われており、まず、グラストラックといって芝生などの原っぱの上に一周250mから400m位の線を引き、線上にペグを打って、そこをシクロクロス用のタイヤを履いたピストで普通のピスト競技を行います。これには驚き。そして、ここでは、ロ-ドのタイムトライアルをブレ−キを一つだけつけたピストで行います。もちろんロ−ド車での競技もありますが。これにはまたびっくり。まあ日本では公道のロ−ドレ−スもタイムトラアルもほとんど存在しませんが。

イギリス人の自転車競技に対する発想の違いにびっくりしました。また逆に、日本があまりにも遅れすぎということを痛感しました。おそらくこのまま行っても、日本は世界との差が開くだけで世界から取り残されていくのは確実。将来的に何とか日本の状況を変えていけたらいいなあと考えています。そんな旅でした。マンチェスタ−ヴェロドロ-ムのHP: www.manchestervelodrome.com
もし、もし興味があれば、いつでも質問してください。